「断絶」

1972/05/01発売 ポリドール POCH1571
  1. あこがれ
  2. 断絶
  3. もしも、明日が晴れたなら
  4. 感謝知らずの女
  5. 小さな手
  6. 人生が二度あれば
  7. 愛は君
  8. ハトが泣いてる
  9. 白い船
  10. 限りない欲望
  11. 家へお帰り
  12. 傘がない

「断絶」

「断絶」ってタイトル・ソングの中の“夜中にデートした”何ていうのはポール・マッカートニーがその頃にもうソロで『RAM』とか出してて、その中の「Monkberry Moon Delight」って曲があってね、この曲をポール・マッカートニーはシャウトして歌ってて、そういうシャウト系を当時よく聞いてて、「そんな曲、できないのかなぁ」って作った記憶がありますね。


「人生が二度あれば」

僕は本当は歯医者にならなきゃいけなかったんだけど、こんな事になっちゃったんで、ちょっと親に対してゴマすっとこうかなぁっていう気持ちで、あんまり綺麗な動機じゃないんですけど、「ちょっと挨拶しとこうかなぁ」という気持ちでしたね、親に。まあ、そういう意味では、今考えるとヒドい話なんですけど、このくらいで親は喜ぶんじゃないかって思い上がった気持ちがあったんですね、親に対して。録音物とかレコードとかそんな公なものを自分の子供が作って、しかも自分達のことを歌ってるんだなんて、「こりゃ、泣いて喜ぶだろう」なんていう気持ちで作ったのを覚えてますね。


「愛は君」

これは当時、『anan』ていうのが創刊されるとかいうようなことになって、愛についての詩か何かを募集してたんですよね。それで応募はしなかったんですけど、「あいについてねぇ.....」なんつって、愛を全部畳み込んだ歌なんです。ともかく詰め込んじゃえばいいんだろう、みたいなね。それで“♪愛は君 愛は空 愛は星”とか、まぁつまらない歌なんですけど、でも、考えてみるとこういうスタイルって言うのは、わりと最近の「最後のニュース」っていうのにもあって、あれも「ちょっとニュースっていうのも畳み込んでみようかな」というものですからね。こういう安易な方法が脈々と相変わらず二十年間生きてきたっていうのはおかしいなぁって、自分でも思いますよね。


「傘がない」

「アルバムのエンディングにふさわしい、何か大きい曲が一つ足りないねぇ」なんてことになって、それで作った記憶があるんですよね。だいたい僕は、アルバム作るとそうなんですけど、「曲数は揃ってるんだけど、何か一つこれっていう曲がないんじゃないか」とかってことになりがちなんですね。グランド・ファンク・レイロードってグループが、当時日本に来てたんですけど、後楽園球場でコンサートやって、当日は随分雨が降ったんだけど、彼らの曲に「Heartbreaker」というのがあって、それが「傘がない」の原形になってるのかもしれないですね。それから詩は取っ掛かりだけはビートルズの「A Day In The Life」の中の“新聞がどうのこうの”とか、ああいうのがヒントになってます。でも「傘がない」っていうもの自体はどこから来たわけでもなくて、僕の頭に浮かんだわけで、今でも不思議ですよね、どうしてこんなのが出て来たのか。