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「愛の装備」
伊豆のスタジオから石川セリさんの元へ帰ってる様子のつもりで書いた曲。
「迷走する町」
このレコードのジャケットのデザインもしてくれた小島武さんの個展かなにかがあって、そこに小室さんもいてね。個展終わって打ち上げみたいなことをその会場で車座になってお酒なんか飲みながらやり始めて、すると、小室さんが得意の「じゃあ僕が歌う!」ってサッと歌って、さすが立派なフォーク・シンガーだなぁと思って。僕なんか、とかく「いやいや、僕なんてとんでもない」なんて言いがちだから。でもお鉢まわってきて、「陽水、なにか歌えよ!」なんてことになって、「あ、そういえば二、三日前に作った曲があるんだけど、詞がわからないな」って言ったら、当時のレコーディング・マネージャーの上田章二っていう人が、「じゃ、詞を取ってくる」なんて、それで「迷走する町」っていうのを歌ってね。それをたまたま、沢木耕太郎さんがその場に居合わせて、この「迷走する町」っていうのを“そういう状況”で聴いて、「なかなかよかった」ということを、文にしてますね。そういうエピソードのある歌。
「ミスコンテスト」
いまだに時々歌うってことは、相当気に入ってる証拠だろうと思うんだけど、ここ二、三年ね、「女性のミス・コンテストっていうのは、なにか馬の歯並調べるみたいでね、つまり差別じゃないか」なんて話を聞くわけですけど、僕がそういう気持ちを随分前から持っていた証拠ですよね。そんな角度で書いたつもりなんですけどね。
「ダンスの流行」
最初に出てくる“♪ラ〜ララ ラリルリルル リルルリルル リルルリルル ディディンダ”って、このメロディーがけっこううまく長めにつながっていて、しかも自分としておかしいところが全然なくて、それで詞をね、“♪ジルバ マンボ タンゴ ルンバ.....”ってつけたのを覚えてる。なにかこのメロディーがうまくできたときは、難しい宿題が解けたような感じがあったね。
「暑い夜」
白石ありすって人の詞で、この人とは小室さん関係でちょっと親しくなってて、二曲くらい詞を書いてもらってる。
「灰色の指先」
よくできてると思うんだけど、これは全くモデルもきっかけもないんだけど、なにかの作業やってるうちに指紋がどんどんなくなっていってしまうというアイデアがきっかけになって、そんな工員のことを書いてみようかなと思ったのを覚えてて、これも好きだって人が時々いる曲で、でもごく暗いから嫌がる人もたくさんいる。